映画『鉛筆と銃ー長倉洋海の眸(め)』が完成しました。当初の予定よりはずいぶんと時間がかかってしまいましたが、9月12日から東京都写真美術館での公開が決まり、これから順次、地方都市でも公開される予定です。
映画は、抵抗運動の指導者マスードとの出会い、そして2001年の彼との別れ。そこから始まった「山の学校」への支援活動。40年の流れを、前半はアフガニスタンの現代史を駆け抜けたマスードを中心に、後半はマスードの夢見た未来を子どもたちの姿を中心に描いた、フォト・ドキュメンタリー映画となっています。
マスードは、戦いの渦中にありながらも、いつも平和を願い続けていました。彼が亡くなって23年が経ちますが、彼が夢見た平和はまだ達成されていません。各地で暴力が頻発し治安が悪化、経済状態も最悪で人々は三度の食事にも窮しています。
前回のメッセージでお知らせしたタリバンによる美容院閉店命令。それに反発した女性たちがカブールの下町で抗議デモを起こしました。
https://twitter.com/PanjshirProvin1/status/1681592647507378178?s=20
タリバンが、アフガニスタンの人口の20%を占めるハザラ人が信奉するシーア派(世界のイスラムではスンニ派が80%で主流だが、隣国イランがシーア派を信奉している)の宗教行事を制限、そのため女性たちが制止を振り切って街頭で抗議する事態となりました。
https://twitter.com/PanjshirProvin1/status/1684892526942052352?s=20
南部のガズニ州でも、シーア派の宗教行事に加わったハザラの人々にタリバンが銃撃を開始。3名が死亡、10名が負傷したと、現場の生々しい映像とともに投稿されています。
https://twitter.com/PanjshirProvin1/status/1684896434879856640?s=20
音楽家への弾圧も続いています。「アフガニスタン自由ラジオ」はカブールの音楽家アジズの思いを紹介しながら、音楽や芸術が窒息させられんとしている現状を嘆いています。この自由ラジオを記事を転載投稿した人は「コーランには音楽を禁じる言句はないのに」と悲しんでいます。しかし、音楽を禁じているタリバンが自分たちの踊る映像をSNSで流しているのはどういうことなのか、理解に苦しみます。あくまで自分たちは例外ということなのでしょうか。
https://twitter.com/PanjshirProvin1/status/1682688176345739265?s=20